A boiled egg

ぼちぼちいこか

アニメ「ガールズバンドクライ」感想

 2024春アニメの「ガールズバンドクライ」を見た。


 可もなく不可もなく、オーソドックスなガールズバンドアニメだったと思う。一人の少女が色々なものに反抗して実家を飛び出して、東京でやりたいことを始めるというよくあるやつ。私はこのぐらい分かりやすい導入の方が好きだけどね。初っ端から複雑な設定叩きこまれても脳みそがパンクするだけなので。

 

 仁菜への共感に関しては、3割共感、7割「色々と分かってないな」と思うところ。もし私が高校生の頃にこの作品を見ていたら、脳死で彼女に全共感していたと思うが、20代半ばにもなってくると、その身勝手さも強く感じるようになってきた。

 「地元や実家で死ぬほど嫌な経験があったから、家を飛び出す」は分かる。未知の環境に期待を持って足を踏み入れるというのは、現在の境遇にがんじがらめにされていて不安定になっている精神のリセットや安定化にはもってこいの行動だと思う。

 ただ、「家を飛び出すために周囲の人たちが支援したこと」の恩を正しく感じていないのは、身勝手だなと思う次第。支援してくれた家族そのものにも恨みがあるので、思春期の少女が素直になれないのは理解できるが、それでも恩の部分も適切に受け止めるべきだよなあと思う。最終的には和解できたっぽい?ので良かったけど。

 あとこれは単純に私の好みの問題だけど、仁菜がぶつぶつと鬱憤を呟く場面がシンプルにうざいししつこい。「お前の方がせからしいわ」と何度もテレビの前で突っ込んでた。

 公式ホームページの仁菜の紹介を見ると、趣味に「昭和マニア」「仏像好き」「御朱印集めはライフワーク」とある。最近流行りの昭和ブームや懐古主義に単に乗っかっているわけではないのは、めちゃくちゃ信用できる。私もたまに御朱印帳持って神社に行くことがあるが、シンプルにかっこいいんよね。楷書~行書の少しだけ崩れた綺麗な筆文字の上に篆書の御朱印がペタッと押されている、墨の素朴さと朱の華やかさの対比が良い。久しぶりに習字習いたくなってきたな。

 

 すばるタソ可愛ええ~。黒髪ロングJKでしか得られない栄養がそこにはあります。なお厳密にはJKでは無い模様。ダイダスのリンもどちゃくそ可愛い。

 てかキャラデザ原案のイラストが特に好みすぎる。ぶっちゃけみんな可愛い。

 

 ところどころ、モブサイコ100っぽさを感じたのだが、メインスタッフに携わってた人でもいるのだろうか。OPのロゴに漫画が映り込むのとか、空中に浮かぶ「翌日」とかのテロップとか。

 監督は立川譲じゃないしなあ…… アニメスタッフオタクの人、教えてください。