先日、Sonyのカセットテープレコーダーを購入した。TCM-500という型番だ。
なぜ今どきカセットテープなんかに手を付けたかと言うと、近年再興しているらしいカセットテープブームでもなんでもなく、単にエヴァの碇シンジに昔から憧れていたからである。
私がエヴァに最初にハマった新劇場版:序の2000年後半頃、私の年齢的には小学校中学年頃には、既にカセットテープは衰退の雰囲気を醸し出しており、中学あたりの時に買ってもらったウォークマンはDAP*1であった。
カセットテープへの馴染みは、父方の祖父母の家にあったCDラジカセで辛うじてあったのだが、その程度のものだ。A面B面の扱いすら最近まで忘れていたほどである。
しかし、小学生の頃の憧れというのはふとした時に再燃するものであり、このたび遂にカセットテープレコーダーを購入した。
厳密に言うと、今回私が買ったTCM-500という製品は所謂「ウォークマン」ブランドの製品ではない。ただのSony製のカセットテープレコーダーである。最初は、再生用のカセットウォークマンと録音用のCDラジカセ、そしてカセットテープを買おうと思っていたのだが、如何せん私の財布的に手ごろで私の望みに見合うものがなくて、泣く泣く録音と再生を一台二役でやってくれるカセットテープレコーダーで現状は妥協したという次第である。ちなみに、カセットウォークマンのほとんどの型番には録音機能がない(はず)。
もっと言えば、シンジが持っていたのはカセットウォークマンではない。カセットテープよりも一回り小さくかつ録音方式が全然異なる、DAT*2ウォークマンである。*3*4*5DATの現在の中古市場については、到底私の手が届く範囲になく、再生用のDATウォークマン、録音用のDATデッキ、DATテープを揃えるだけでも、調べた限りでは軽く20万は超える。生産終了品のプレミア価格の高騰って怖いね。
いつかは碇シンジのS-DATの元ネタとなったDATウォークマンで、音楽を聴いてみたいものである。社会人になっても買えるのはだいぶ先になりそうだなあ。
今回久々にカセットテープを弄り回して思ったのが、操作等で全く知らなかった部分に関してもなんとなく懐かしさを覚えたのは、やはり子供の頃にカセットに少し触れていたからなのかなあということである。テープカウンターの存在全然知らなかったのに、若干の既視感を感じたこととか。
カセットレコーダーの蓋を開けた時の、むき出しの装置のワクワク感は流石に忘れていなかった。PSPの蓋然り、CDラジカセのCDの蓋然りである。子供の頃、ビデオデッキの挿入口から無理矢理中を覗き込んだり、ビデオテープの蓋を開けてテープを眺めてたりして、親に怒られたこともあったなあ。
碇シンジのDATウォークマンにはまだ手が出せないけど、とりあえずオートリバース機能だけででも雰囲気味わっときますか。オートリバース、今のカセット再生装置には全くついてないらしいね。そのうちロストテクノロジーになるとか云々が言われてるらしい。