A boiled egg

ぼちぼちいこか

アニメ「ミギとダリ」感想

 原作者の故佐野菜見様に哀悼の意を表する。

 2023秋アニメの「ミギとダリ」を見た。全13話。

 裕福な家庭が集まる村、オリゴン村のとある家に「一人」の養子が迎え入れられる。名前は園山秘鳥。しかし、彼は双子の「ミギ」と「ダリ」であり、二人で一人を演じながら生活していた。その目的は、母を殺したオリゴン村に住む犯人を捜して、復讐するためであった……
 あらすじはこんな感じ。以下ネタバレ注意

 

 

 原作者が「坂本ですが?」を描いた人ということで、サスペンスミステリーも描けるのか……と期待してみたら、ちゃんとシュールギャグアニメだった……なおかつギャグがかなり秀逸で面白かった……

 かと思ったら後半はしっかりとサスペンスやってて、前半のギャグを活かした展開もあったりと、全体にわたって満足度の高い作品であった。

 後半の、母の経歴と死に至るまでや、全ての元凶である一条家の正体やそこでの出来事の一連の流れが衝撃の連続で、脚本力の素晴らしさに脱帽した。EDが流れた瞬間に「え!?ここで終わり!?続き気になるー!!!」となったアニメは久々である。

 一番好きなシーンは、10話のラストで丸太がカメラを構えて「主演女優の顔がよく見える、(諸悪の根源に尋問できる)この画じゃなきゃ」と言う場面である。彼女ができた途端に急にイケメンになるな丸太ァ!

 一条瑛二が、実はミギとダリと三つ子とか、誰が予想できたよ……髪色全然違うじゃん……

 しかし、その点に関しては、ミギとダリを連れて一条家を脱走した後に母が再び、しかも瑛二の部屋の窓から戻ってきたことを考えると、整合性は非常に取れているのである。瑛二が息子でなかったのなら、戻ってくる理由は一つもない。髪の色云々の医学的な部分は置いといて、物語としては完成された伏線回収であると言えよう。

 いやはや、伏線の撒き方が適切で上手いなあと感心した。

 それにしても、元凶である一条怜子が子を産めない体であるから、そして完璧な人生を求めるが故に、他人の子供をさも自分が産んだかのようにしていたのは、かなり寒気・気持ち悪さを覚えた。普通に正当な手続きで養子を迎えればいいはずなのだが、彼女にとってそれは「完璧」ではなかったのだろう。

 家政婦のみっちゃんが、死後も幽霊として手助けした点に関しては、ご都合展開のようにも思えるが、物語の脚色として多少のファンタジーは入れても良いんじゃないかなと思う。彼女の幽霊の存在によって物語が180度変わったわけでもあるまいし。

 

 最後に、話は大きく逸れるけど、華怜ちゃんめちゃくちゃ可愛いよね。丸太の彼女になっちゃったけど……(´;ω;`)

 

 否、一番可愛いのはサリーちゃんだ!!!ダリの女装だから中身は男だって???

男の娘だからいいんだろうが!!!

でも捉えようによってはサリーもミギの恋人的ポジションなのか……?ファーストキスは瑛二っていう超絶ややこしい女(男)でもあるし……

 

おわり