A boiled egg

ぼちぼちいこか

蒼の彼方のフォーリズム 感想

 蒼の彼方のフォーリズムをプレイし終えたので、軽い感想をば。

 

※ネタバレ注意

 

 

 攻略順は、鳶沢→有坂→市ノ瀬→倉科。鳶沢は一番最初に攻略したかったが、後ろ3人の順番は特に考えてなかった。プレイした後だから言える事だが、少なくとも有坂の後に倉科にするべきだと思う。

 

 率直に言って、エロゲでこんなにも熱くなったのは始めてかもしれない。エロゲのプレイ作品数がそこまでないので、熱い展開のエロゲは他にも沢山あるだろうが、私がプレイした中では一番熱い物語であった。

 架空のスポーツを題材としているが、スポ根ものとしての熱を身近に感じることができたし、恋愛要素を上手くそこへと昇華できているなと思った。

 あと、エロゲってしばしば「Hシーンっていらなくね?」と言われることがあるような気がする(あくまで偏見)が、本作品ではそういう要素を恋愛表現の一手法としてよく扱えていたように思う。どうでもいいことだが、この作品は中出ししかHシーンの差分がない所が、よく分かってるなあと思った。お互い好きでセックスしてんのに、絶頂の瞬間に体を離すのは、セックスの意味をないがしろにしてると私は思うんですよ。妊娠の心配があったらコンドームつけなさいってだけの話。

 

 

 

倉科明日香

 正にスポーツものとしては王道と言える展開だった。次に書いている鳶沢ルートも同じくらい王道ではあると思うが、まあ公式のキャラ紹介順的にはこっちを先に立たせるべきかなと思った。ロリ明日香と約束した子っていうのを、なんとなくプレイヤーに仄めかしつつ、エピローグで確信に変えるのは、エモさの引き出し方が丁寧だなあと思った。普通に主人公のロボットフィギュアのこと忘れてたから、思わず叫んだわ。こんなお決まりのやり方にやられてしまうなんて。乾沙希とイリーナは百合。

 

鳶沢みさき

 本作の攻略ヒロインの中では一番好きなキャラクター。ビジュアルが黒髪ロングってのも大きいが、性格が意外といい加減でだらけ癖があるっていう、黒髪ロングの一般的(私の中では)なクールだったり真面目だったりするものとはかけ離れていて、そことのギャップに寧ろ惹かれた。一旦は挫折して逃げるが、そこから半ば強引ではあるが引き戻されて強敵を打ち破る展開は素晴らしかった。倉科ルートもそうだが、幼少期の出会いを話の味噌に持ってくるのも定番だけどよかった。あとHシーンが他のキャラよりも多いいのだが、sprite的には鳶沢推しだったりするんだろうか。

 

有坂真白

 メールの縦読みを使った告白は自分も気付かなかったので、私も鈍感系主人公。自分だけが下手くそで劣等感を感じるのは、私も高校の運動部時代に経験済みだから非常によく分かる。まあ私の場合は結局中途半端で引退してしまったのが彼女との差だが。あと、羞恥心という概念がかき消された真白の甘々っぷりには流石の私もどうにかなりそうだった。というかどうにかなってしまった。EXTRA1もそのうちやりたい。できればEXTRA2が出る前に。

 

市ノ瀬莉佳

 シナリオ的には一番満足度が高かった。悪に堕ちた旧友を打ち破って目を覚まさせるとか、マジで少年漫画かよ。ロリ黒渕とか綺麗な黒渕は割と私の好みだったりする。裸エプロン(正確にはビキニエプロンだが)のシーンがあったが、正直言うと私は裸エプロンはそこまで好きじゃない。ほぼ裸で料理するのってなんか衛生的に問題がありそうな気がするし、怪我の危険性が高まったりだし。裸エプロン好きには申し訳ないが。

 

 

 

 倉科と鳶沢は、どちらも強敵を打ち破る目標を持ち、その背景には幼少期の出来事が関連している、という部分で似通った構成にはなっていたが、そこに至るまでの経緯が違うので、打ち破る、という目標を持ってからの心情描写を使った物語は別のものにできたかな、と思っている。特に鳶沢の方は性格歪んだし。まあ性格歪んだ女大好きですけどね(フィクションに限る)。

 

 あと、シナリオライターの癖か分からないが。IFをいちいち意識させてくるなと思った作品でもあった。有坂ルートで、付き合っていることを知った後に泣いている明日香の場面は、正直言って本気で辛かった。そんなにIFが好きなら白瀬みなもと青柳窓果と佐藤院麗子とあと沢山の非攻略女キャラルート実装しやがれってんですお願いします何でもします。百合に挟まる男はNGなので、百合カップル以外の女キャラルートの実装はよ。

 

 

 スポ根としてかなり熱いし、少年漫画かな?って個人的に思うぐらいの良い展開もあるし、恋愛要素も割と自然な流れで丁寧に描かれているので、ぜひプレイしてほしい。私は部室からゲームディスク借りてインストールしたので、他人にディスクを押し付けられないのが残念だが…