A boiled egg

ぼちぼちいこか

アメイジング・グレイス -What color is your attribute?- 感想

 きゃべつそふとより発売されているエロゲ、「アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-」をプレイした。

 

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 友人かサークルの部室にあったエロゲファイルどちらかかは覚えてないが、昔借りて自宅PCにインストールしてたもの。プレイ時間は多分25時間ぐらい。一本のシナリオから、途中下車する形で各ヒロインのエンドに行くので、攻略順もとい伏線回収を踏む順番は間違えようがなかった。

 

 

 

 

ここからネタバレ。ネタバレ踏むと面白さ激減する作品なので注意

 

 

 

 

 

 この作品の噂とか一切知らなかったので、プレイし始めるまではただのキャラゲーだと割と本気で思ってた。序盤でオーロラの壁とか主人公の記憶喪失が語られた時点で、その考えは改めさせられるわけだが。

 

 最初の方は、かなりギャグやコメディ強めで、純粋に学園ラブコメとして楽しめるものだった。だからこそ一回目のアポカリプスの絶望感が際立つのもそうなのだが。

 

 ループに入ってからの展開は、前半が少しダレ気味だなと感じた。モブの周回でもヒロインの周回でも。衝撃的な展開が少ないというのが理由の一つで、キリエでの地下道の発見はまあ衝撃的だったが、それについて詳しく分かるのはさらにもっと先なので、釈然としない感じが常につきまとっていた。あと、主人公が毎週似たような行動を起こしがちなのも、目新しさがなくて退屈に感じた。現実的に考えて、まだ何も分かってなかったり別の行動を取る際のリスクから、妥当な行動なのかもしれないが。

 まあでも、途中がダレるのをいい意味で捉えれば、終盤で一気に伏線回収される時に、物語に再度引き込まれる伸びしろでもあるわけなんだよな。あの時ボーっと読んでたあの内容が実は伏線だったなんて!みたいな。

 

 

伏線回収パートについて

 今言った通り、後半に入ってからは怒涛の展開で、コトハの周回でリンカについて詳しく判明するし、12章はこれまでの謎のほぼ全てを駆け抜けるように明かしていた。12章のどっかでセーブして寝ようと思ってたのに、気づいたら12章の終わり辺りまで進んでいた。普通に眠くて一部適当に流した部分こそあれど、急展開すぎてやめるにやめられなかった。

 

 特に衝撃的だったのは、町の住人は文字が読めない事実だった。確かに劇中で文字に相当するものは出てきていなかったが、言葉は話せるのに文字は分からないとはよもや思わないだろう。また、少々メタい視点になるが、ノベルゲーという特性上必ず画面の下半分に文字が表示されプレイヤーはそれを読むので、ここでも町に文字が存在しないという考えを無意識に排除させている。そうでもなくとも、文字の読み書きは多くの人が当たり前に思っていることであろう。漢字やカタカナは置いといても、少なくともひらがなは幼稚園から小学校低学年ぐらいにかけてほぼマスターするだろうから、そんな頃からある常識である。まして、例外は日々の中で一度だって見たことがないのならなおさらだろう。

 でもよく考えれば、読み書きを当たり前と思えるのは、あくまでそういう教育を受けたからであって、教育を受けなければ当然読み書きはできない。そういった意味では、一般化すると読み書きは当たり前のことではないと言える。

 人生のほとんどの時間で当たり前だと思っていた事象だからこそ、その例外を考える余地は少ないので、このゲームはそれを利用したのだろう。

 

 あとは、キリエの爆破趣味が演技だってところも驚愕した。流石にあんなの分かるわけがない。キリエの演技が凄く上手いっていうのは序盤から描写があったが、まさか一日の生活の大部分を演技し、それを毎日繰り返す奴とか普通いないだろ。中二病な奴とかはしてそうな気がするが。キリエの演技が上手いって話題を、ギャグとして進めてたのも効果的だったように思う。「くだらねぇーwww」って笑ってた内容が伏線だなんて思わんて。

 

 主人公が渡良瀬学長の息子ってのもまあ一瞬びっくりはしたかな。「ファッ!? あっ…(察し)」って感じで。このカミングアウトで、主人公が町に来た理由が大体想像できた。

 

 オンネトーで歌ってたユネはサクヤだったとか、オンネトーで倒れた翌日に目覚めたわけではないとか、他にも色々あるが、とにかく伏線回収や辻褄合わせがきれいだった。まあ青りんご赤リンゴの機能やミューズの効能についてはちょっとご都合主義感が強かったけど。

 劇中で詳しく解説されなかった伏線も多数あるが、整理すればある程度は説明できるようなので、もう一周してねってことなんだろう。私は考察サイト読むだけで済ますだろうけど。

 

 

 それから、最後の選択肢なんだが、あの流れでサクヤルート以外の道に行くこともできるの、普通にしんどかった。思い出した304日間の思い出(監禁と薬漬けの日々だけど)やこれまでのサクヤの想いをもってしても、付き合わないという選択は、彼女にとってめちゃくちゃ残酷だなと感じた(304日間でやってたのはただの監禁と薬漬けだけど)。まあ、他に好きな女がいるのにその場しのぎの噓をつくのは駄目だしな。本編でもそういう理由ということになってたし。

 

 

アフター

 本編でユネとサクヤのHシーンがなかったためか、その二人のアフターはそこそこ長かった(内容はかなり被ってたが)ので、それなりに満足感があった。本編が終わったのをいいことに、めちゃくちゃはっちゃけてて腹筋壊れるかと思った。新春初笑いのキャラクター間の身内ネタはちょっと寒かったけど。

 リリィ先生の妄想癖がフルスロットルなのが一番面白かった。「淫○ケツ穴ガバ○ッチ」が語呂良くてめっちゃ好き。単にナニをしてるかどうかの話から、そのワードを持ってこれるの天才すぎる。

 

 

 

 ヒロインは、ユネとコトハが好きかな。寒色系の長くてサラサラな髪の毛堪らないんじゃ。コト姉の、濃い髪色と黒タイツの組み合わせとかオーソドックスで好き。性格面も、コト姉のママみたいな感じ好きだし、ユネの純真無垢さ好き。

 

 

 

おわり。色々まとまってないけど取り敢えずこんなもんで。