A boiled egg

ぼちぼちいこか

SummerPockets ALKA+Pocket終わり

 SummerPockets、最後まで終わった。島モンとか選択肢差分はまだあるけど、とりあえず大筋の部分は全てクリアしたということで。

 

以下ネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やっぱり、うみが幼児退行してるのは伏線で、何度も過去に戻っている事による代償だと分かった。タイムリープもので、タイムリープを繰り返す代償がうんたらってのはよくあるけど、この作品では、自身の存在が薄れていくという代償であった。何も喋らなくなっていくうみちゃん見るだけで何かもどかしさを感じて、ALKAでは、しんどいしんどい言いながら進めてた。最終的にうみちゃん消えちゃうし……。なんとなく分かってたとは言え、なかなか精神的ダメージが大きかった。

 Pocketでは、いよいよしろはの力を顕現させないために、しろはの幼少期にうみが飛ぶわけだ。何度も繰り返したいくつものあの夏が終わる、と思うと非常に虚しい気持ちになってくる。うみも何度も楽しい夏を過ごして満足したのだろう。もうしろはと羽依里が結ばれてうみが産まれる事はなくても、これまでの夏で十分満足したと、両親と過ごしたかった夏を一生分過ごしたのだろう。そして、籠の中ではない、本当に自由な夏がやってくる。

 最後の船を飛び降りた後のしろはとのやり取りは、しろはとくっつくと考えるのが妥当な考え方だが、正直別のヒロインとくっつく世界線と考えることも十分できる。しろはは七海との別れ際、未来の夏の可能性を見るわけだが、力を持つことの無かったしろはは、「未来を縫い付ける」事ができないのだから、どれの夏も有り得る、という事である。うみがいた頃は、羽依里がしろはとくっつくように繰り返していたが、うみが消えしろはも力を持たなくなった事により、無限の夏が待っている事になる。最後のしろはとのやり取りは、単に来年からの島での夏の楽しさを予感させる表現と考えることもできる。まあ、しろはとくっつくと考えた方が、よりハッピーエンド感は増すと思うが。

 

 

 鏡子のセリフではないが、やはり夏は始まりと終わりがあるからこそ輝いて見えるし、取り戻したいと思えるのだろう。始まりと終わりの境界は一体どこにあるのかと言われれば、やはり夏休みだろう。何もすることがないからこそ何でもできるその一定期間はかけがえのないものである。永遠に続く夏休みなんてただのニート生活だし、終わりが見えないと、終わりに向かって何かを成し遂げようという気力も湧きづらい。何も出来ずに夏休みが終わったとしても、その夏を悔やむ事で何かの原動力に繋がることだってある。いつまでも終わらない夏を過ごすのは、輝きを手に入れ続けるというより、それ以外からの逃避と言えるだろう。現にうみは母の死んだ未来から逃避していた。

 

 

 個人的には、鴎ルートが一番好きだと思った。正直グランドエンディングより好き。好みの問題だからしょうがないと言えばしょうがない。もちろんグランドも感動した。グランドの終わりのその先に関しては、これまでのルートのどれでもない話であって欲しいかなとぶっちゃけ思っている。何度も繰り返した夏ではなく。1度しか訪れない夏というものを見たいという気持ちからだろうか。

 

 

 

 これにてSummerPockets全ルート終わり。素晴らしいストーリーにこんな下手くそな感想しか書けずに申し訳ないと思っている。ReflectionBlueの方は、やるかは今のところ未定。