A boiled egg

ぼちぼちいこか

ブルーアーカイブ最終編 1章と2章

 ブルアカの最終編「あまねく奇跡の始発点編」が公開されてから半月以上が経過した。2周年生放送で、新PVやったー新展開クルーとは思ってたが、まさかの「最終編」って言葉が出てきてビビり散らかしたのはもはやいい思い出。ミカ実装とかどうでもいいレベル。PVがやけに最終回っぽいとは感じてたけど、まさかの本当に最終回が近づいてきているという衝撃の展開。アリスの新衣装をあと100枚ぐらい実装するまでサ終しないでくれ。

 最終編のこれまでの流れを、主に私の備忘録という形でここに書いておこうと思う。ネタバレ注意

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1章:シャーレ奪還作戦

 序盤は日常パートを見せて後半で絶望と恐怖に叩き落すのは相変わらずだなあとまず思った。やっぱりあの統括プロデューサーは清渓川に沈めた方がいいかな。

 パヴァーヌ編でのKeyが、ここでの日常パートで完全に「世界を滅ぼせる力を持っているけど、半ばおもちゃ扱いされてる残念な魔王」みたいになっててワロタ。二次創作のイラストや漫画もそんなのばっか。こういうのでいいんだよ。

 あと正義実現委員会の一般通過部員のモブ子が相変わらずかわいい。この子の差分もっと増やしてくれ。いっそのこと実装してくれ。

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 さて、ここからはシリアスパートの簡単なまとめと、少しだけ考察も交えていこうと思う。

 まず最初の異常として現れる正体不明の高エネルギー反応(後に虚妄のサンクトゥムとして顕現)だが、「データとして観測はできるが、実在しない」については、実体のないエネルギー体が先にあり、その後そのエネルギー体を操る肉体が現れ「守護者」として顕現するという流れの初期段階であろう。キヴォトスの生徒に置き換えるなら、実体のないエネルギー体が「生徒の内包する神秘」ということになるのだろうか。

 サンクトゥムタワーの行政権限を掌握している場所が「シャーレ*1との説明があったが、やっぱり「先生」ってそんな凄まじい権限持ってたんか… 忘れてるだけで過去のストーリーでも似たような説明あったかも知らん。この世界の「先生」の役職の重さはことあるごとに世界観説明で聞かされるが、とてつもない権限持ってるんだったら、そりゃあどんな生徒からも特別な目は向けられるわなあ。なんでそんな重責を先生は知らなかったねん。正確には「先生」一個人の権限じゃなくて「シャーレ」という組織の権限かもしれないが、いずれにしても知らないのはおかしいだろ。深読みかもしれないが、連邦生徒会長かゲマトリアらへんの思惑が関わってきてそうな気がしなくもない。「シャーレ」の意味って、元々微生物の培養実験とかに使うペトリ皿だから、キヴォトスを何らかの営みの実験場的に見ているゲマトリアが、実はシャーレを真に設立した説ないかな?流石に飛躍してるか?

 それから、サンクトゥムタワーの行政権限を掌握している場所が正確には「シャーレの地下のクラフトチェンバー」であることもやはり気になる。クラフトチェンバーは主に物質生成の装置であることは、このゲームをプレイしている人達にとっては当たり前の事実であるが、これが行政権限をも持っているとはどういうことであろうか?キヴォトスにおいて「物質生成」と「行政」には何かしらの密接な関係があるのだろう*2。例えば「この世界に新たに物質を生み出すことは物質的な観点から世界を管理(=統治、及び行政)していることに他ならないので、これは世界全体をあらゆる面において司っていることと同義である」とかだと考えやすいね。

 

 恐らく、ストーリーを読んだほとんどの人がそうだと思うのだが、「色彩」が現れた直後のフランシスの言葉は印象的である。

「この物語は、一つのジャンルを掲げていたが故に、「先生」が主人公でいることができた。」

「物語であったから、あなたは無敵だった。これはそういう物語だった。」

「脈絡、構成、ジャンル、意図、解釈…すべてが破壊され、その意味は絡み合い、混ざり、攪拌され、統制できないほどに褪せてしまった。」

「主人公も、悪役も、事件も、葛藤も無く、全てが分解され、縺れあい、脈絡も、構成も、必然性も無くなってしまった…作為的に作られた世界。」

「そうして、果ては意味を失い、力が暴れるだけの、理解不能で不条理な世界へと。」

「嗚呼、そうだ、元より、この世界はそのように存在してしていた。」

「これが、もう物語でなくなったとするならば、お前はもう何者でもない。」

学園と青春の物語は、幕を下した。

 メタい、非常にメタい。「ある一つのジャンルを掲げていた」「先生が主人公で、無敵になれる、そういった物語であった」というところから、一度このゲームの紹介文を読み直してみよう。

(App Storeのゲーム紹介文より一部抜粋)

ーー何気ない日常で、ほんの少しの奇跡を見つける物語

 

Yostarが贈る学園×青春×物語RPG「ブルーアーカイブ -Blue Archive-」!

先生として、個性豊かで魅力的な生徒たちと共に、一風変わった学園都市キヴォトスの日常を過ごそう!

■あらすじ

ここは学園都市キヴォトス。

数千の学園からなる超巨大学園都市では、日々トラブルが絶えない。

この問題に対応すべく、連邦生徒会長によって連邦捜査部【シャーレ】が設立された。

この物語は【シャーレ】の顧問となる先生とそれに協力する生徒たちと学園都市での日常を描いた物語である。

▼生徒たちと絆を深めて彼女たちと特別な日常を過ごそう!

一緒にいる時間が長ければ長いほど、彼女たちはあなたとの絆は深まっていく。

そんな彼女たちとの日々が、きっとあなたの日常を特別なものに!

 なるほど、確かに「先生」が中心となる物語であることはゲーム紹介文にも書かれている。ジャンルとして「先生」が中心になれるかは少し疑問が残るが、まあ「学園青春もの」で先生が全くの不要な要素にはなり得ないので、そこは目をつぶろう。正直この紹介文に、先ほどのフランシスのセリフへの布石の意図が含まれていたとは思えないが、メタいことを言われた矢先こういったゲーム外の説明を気にせずにはいられないのである。フランシスの言っていたように、このような物語設定・世界観が「色彩」によって跡形もなく壊され、「先生」は主人公ではなくなる、といったところか。

 久々にこのゲームの紹介文を読んだが、「楽しい日常を過ごそう!」ってところばかり強調されてて、激重メインストーリーの事とかがひた隠しにされてるのワロタ。導入は明るくいざ本編に入ったらしんどいストーリーを読ませる、いつでもそうやってプレイヤーを絶望の底に叩き落してきたんですねわかります。

 そして直後の先生とフランシスのやりとりが良い

”そんなことは、どうでもいいんだ。”

”ジャンルの解体なんて好きにすればいい。”

”宇宙戦艦や巨大ロボットが登場したって構わないんだよ。”

”どんな未来であろうと、私たちは乗り越えていくのだから。”

「であれば、それを見守るとしよう。先生ーいや、主人公よ。」

「絶望を、破局を迎え、そうして、結末へと走り出すエンディングを!

 カッケー!!!「主人公としての先生」があり、その人物とともに一つの「エンディング」へと向かっていく最終局面の熱さが感じ取れる。エデン条約編でもパヴァーヌ編でも「望むエンディングへ」といった趣旨があったことから、このゲーム全体のテーマとして、メタ的な視点での「一つの物語のエンディングへの到達」が含まれているのは明らかであろう。

 

 1章はシロコの神秘が反転した人物(通称クロコ)の登場によって幕が閉じられる。「それがあなたの神秘の裏側、恐怖であった、と。」「これより相対するのは、死の神「アヌビス」が引き寄せた、「色彩」の嚮導者。」という黒服のセリフから読み取るに、生徒の神秘が反転した姿というのは、その生徒のモチーフになっている神々や概念の本質ということになるのであろう。アビドスの生徒達のモチーフはエジプト神話の神々であるという説が考察班の間では最有力らしいが、少なくともシロコはそれがアヌビス神であることが確定した*3

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 所々スチルが明らかにエヴァっぽいの意識してるのウケる。1章で出てくるやつは人類補完計画あるいはセカンドインパクトあるいはサードインパクトだし、2章の作戦開始のスチルとかヤシマ作戦やんけ。

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2章:虚妄のサンクトゥム攻略戦

 さて、1章終盤で「色彩」が襲来し、さながらエヴァサードインパクトのような様相を呈してきたところで2章に突入するわけである。

 最初の黒服と先生との「色彩」に関するやりとり及びそれ以前のストーリーを整理すると、「色彩」及びキヴォトスについて以下のことが考えられる。

  1. 「色彩」はキヴォトスのあらゆる概念を吸収し、自らのものにしようとしている。即ち、「キヴォトスという世界」の概念を根こそぎ食らいつくそうとしている?
  2. 「色彩」はそれまでは「キヴォトス」という世界を認識していなかったが、ベアトリーチェがエデン条約編でやらかしてくれたおかげで「色彩」にこの世界の存在をアピールしたことによって、「色彩」は「キヴォトス」を認識し侵略してくることになった。
  3. 即ち「色彩」はキヴォトスという世界にとって、はかり知れないほど巨大あるいは高次元の存在であり、「色彩」にとってキヴォトスは認識できないほど、ごく限られた小さな世界である?
  4. となれば、「キヴォトス」以外にも「キヴォトス」のような小さな世界は無数に存在している?(多元宇宙論的な考え方で) となれば、考察班でまことしやかに言われている「キヴォトス世界は一度やり直しのボタンを押された後の世界」説に関して、同一世界のやり直し(タイムリープ的な)ではなく、物理的な別世界でやり直しをしている(単なる世界線の移動的な)可能性が有力になる?
  5. 「色彩」はゲマトリアが所持している「秘儀」と「検証結果」*4を奪うためにキヴォトスにやってきた。これは「色彩」がキヴォトスのあらゆる概念を吸収し、自らのものにしようとしていることと同義?
  6. キヴォトスにやってきて直接手を下しているのは「色彩」ではなくその代弁者であり実行者の「プレナパテス」。元ネタ調べようとしたけど、それっぽいのは出てこなかった。「プレイアデス」なら割と先頭の検索結果に出てきたけど、ギリシャ神話の7人姉妹だし、神の代弁者だとか実行者のイメージとは少し違う感じだった。神の代弁者や実行者って言うんだったらイエスキリストとかムハンマドとかの方がイメージしやすいし、多分そっち方面が元ネタに近いと思う。

 

 この直後に、先生が「大人のカード」を取り出して「ここからは大人(シャーレ)に任せて。」って言うところ、かっこよすぎな。クレジットカードって世界を救うこともできちゃうのか… さらにその後黒服が「そのカードを乱用すれば、あなたは私たちと同じ結末を迎えることになりますよ」と言ってるんだけど、これまさかゲマトリアは別世界での元「先生」説出てこないか?となると先の考察の4番を支持する根拠にもなり得るかもしれない。まあ、ただ単に「能力使いすぎて、ゲマトリアみたいにあなたも破滅して死んでしまいますよ」的な意味かもしれないが。現実でも大人のカード乱用して課金しまくって、破産しようとしている我々にも言っているのかも。

 その後一旦アビドスの回想が入り、まさかの事実が。シロコ、お前記憶喪失だったんかい。てことはロードバイクだとかランニングだとかのトレーニング狂の性格は、ホシノかノノミが教え込んだ結果ってことやないかい。なにしてくれとんねん。そしてシロコがいつもつけてる青いマフラーって、元々ホシノのものだったんだね。今でもずっとつけてるのエモいな。

 セイアと言い陰陽部と言い、意味深なこと言ってるのは分かるけど本質的なところはなんもわからん。「クズノハ」って結局誰なんだよ。

 

 なんやかんやでサンクトゥム攻略戦に突入するが、激熱展開の連続っすね。

 コハルが一人で戦ってるのを知って現場にすっ飛んでいく聖園ミカ、やっぱこういうところがあるから好きなんだよなこいつは。一度暴走すると手に負えなくなる危うさはあるけど。

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 イロハの戦車が上空から降ってくるのかっこよかったけど、それはそれとして万魔殿のイブキって完全に姫的なポジションなのね。

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 一番アツかったのは、何と言ってもカイテンジャーが味方として参戦したときであろう。戦闘画面で、彼らが味方として表示されたときの興奮はすごかった。昨日の敵は今日の友ってな。同じような理由でスケバンやヘルメット団の参戦もアツかった。ていうか早くヘルメット団のラヴ実装されませんかね。

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 あと制服姿のコユキ可愛すぎな。コユキって確か最終編以外だとちゃんと登場したのってバニーイベントのイベントストーリーだけだった気がするんだけど、最近始めた人にとっては「誰こいつ?」ってならないのかな。まあイベントストーリー常設化も行われることだし、最近始めた人はそれのバニーイベ読んで、コユキのキャラについては補完してねってことなんだろうな。

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F.SCT攻略戦

 実質的には2章の続き、というか別視点のようなこのイベント。イベント期間は一ヶ月で設定されてたけど、半月ぐらいで制覇されて草。これは完全に運営側のゲーム難易度と開催期間のバランスの設計ミスでしょ。いくらプレイヤーのガチ度を甘く見てたとは言え開催期間の半分で全行程が終わるのはヤバすぎ。まあ、実はそれは運営もわかってて、ただ次の最終編イベ開催までの猶予の口実として、開催期間を長めに設定してた可能性もありそう。それもそれで少し嫌になっちゃうけど。まああんまり早すぎるペースで最終編進めまくっても、ついていけない人が続出しそうだしね。

 このイベントで、ネットミーム的な意味合いで多分一番有名なのはサクラコ様の「覚悟」の衣装だろう。シスターフッド及び聖徒会にとってはあのハイレグは覚悟の表れであり邪なものは一切ないんだそうに違いない、我々の心が汚れているだけなんだ。心が汚れてしまっている我々は、純真無垢なサクラコ様の覚悟をいやらしい目で見てはいけないんだ。それはそうとして、一般常識ではエッチなものを、そうとは知らずに純粋な目で見ている性知識皆無の人間って良いよね。俗世のエッチな世界に堕落させたくなる。

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 サクラコ様の「覚悟ハイレグ」は置いておいて、それ以外のイラストはどれもめちゃくちゃかっこよかった。特にお気に入りは、ビナー戦のホシノのやつと、ヒエロニムス戦の地上から見上げたやつかな。

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 最終戦の、カイテンFX Mk.∞ vs ペロロジラ(色彩)の煮えたぎるような熱いバトルはもはや説明不要だろう。というかこのロマンは筆舌に尽くしがたい。私自身は仮面ライダーだとか戦隊ヒーローものに詳しいわけではなく、幼稚園生の頃に1シリーズだけ好きだったものがあった程度なのだが、それでもここまで胸が熱くなるのはなぜだろうか。子供のころから大人の今でも戦隊ヒーローが好きな人がここのバトルシーン見て熱くなるのは必然と思えるが、子供のころのわずかな期間しか触れなかった人でも盛り上がれるのは、もう全人類の遺伝子の中にこのロマンが組み込まれているのではないかと疑う程である。いや、むしろ子供のころの短い期間の思い出だったからこそ、短くて強烈なあの頃の感情が蘇って昂れる、ある種の思い出補正が働いているのか?

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蛇足(ガチャ報告含有注意)

 どうでもいいけど、ミカは最初の10連で来た。流石確率二倍キャンペーン。その後50連目でも来た。他に新規星3は水着ワカモとノアが来た。流石確率二倍キャンペーン。

 サクラコ様は単発一回目で来た。呼び出しポイント1でPU生徒が引けてるリザルト画面面白すぎる。流石にビビった。これナギサとトキの限定PU大丈夫か?少なくともトキは欲しい*5のだが、サクラコ様の覚悟で全部の運持ってかれてないか?大丈夫?欲張りを言えばナギサも普通にめちゃくちゃ欲しい。ヒフミに脳を破壊されたナギサのカフェモーションとか実装されてたらめっちゃ見たい。

 というか、この記事を投稿した時って、もう最終編3章追加されてるのよね。こんなの書いてる暇あったら、早くゲームをアプデして3章読んで最終編イベントもやれって話よな。てか最終編のイラストでたまにある箱舟って「ノアの箱舟」だろうけど、ふしぎの海のナディアノーチラス号あるいはエヴァQのAAAヴンダーに見えるのは私だけ?最終編ってことあるごとエヴァ意識させてくるよな。

*1:正確にはクラフトチェンバー

*2:あるいは等価の関係?

*3:アヌビス神はエジプト神話に登場する冥界の神

*4:端的に言えばキヴォトスのあらゆる謎に関する知識

*5:EXスキルかっこよすぎ、あと見た目に反してお茶目な言動可愛すぎ