A boiled egg

ぼちぼちいこか

アニメ「王様ランキング」2期 感想

 2023春アニメの「王様ランキング」の2期を見た。

 

 2期の内容は、1期での各エピソードの補完や、次のエピソードに行くまでに何があったかなど、1期の内容の穴埋め的なストーリーとなっている。なので、2期の各話に繋がりはなく、時系列もめちゃくちゃなので、正直言って混乱する。1期の内容をしっかり覚えている人にとってはどの辺の話をしているのかは容易に想像できるのであろうが、記憶力が脆弱な私にとっては、困惑の極みであった。

 1期を知っていることが本当に大前提なので、うろ覚えで2期を見ると大事故を起こしかねない構成や語り草になっている。まあでも、うろ覚えの私でもなんとなくは理解しながら見れはしたので、とりあえず1期さえ見とけば問題はないだろう。そもそも、昨今の作り方のアニメで、いきなり2期から見るアホはいないと思うが。

 途中8話で、紙芝居的というか絵本的な作画で描かれた回があったのが、個人的に印象的だった。紙芝居的と言っても、絵が全く動かない放送事故のような感じではなく、キャラクターの顔や手足の形に描いた絵を切り貼りして動かしている、といったアニメーションである。人形劇的とも言えるかもしれない。言葉では伝わりきらないので、その回だけでも見てみてくれ。

 このような作画は、深夜アニメとしては多くの人にはあまり慣れ親しんだものではないだろうが、この作品の温かな雰囲気を演出する上では効果的でないかなと思う。別に作画崩壊しているわけではないので、慣れさえすれば普通に見れるし。

 

 肝心の内容に関しては、基本的には心温まる話で良いなという感じなのだが、所々に「流石にそれはおかしいだろ」というポイントがあったのは、1期と変わらずであった。1期で言えば、ラストでダイダがミランジョに突然告白したところとか。今回の2期では、ボッジがハンデキャップ負うことになった原因である、父のボッスが8話で終始「良い父親」みたいな感じで描かれていたのがまさにそうだ。何が「息子には何不自由ない生活を送らせたい」やねん、息子を不自由にさせた最大の原因であるお前が言うなや。

 

 最終話で剣王が元に戻ったのは、素直に感動した。その代償として、兄のデスハーが記憶を失ってしまったわけだけど、そこはまあ彼の新たな人生の可能性の幕開けを示唆してる的な感じで、好意的に捉えておきましょう。記憶を無くしたデスハーや、改めて旅に出たボッジ達の話を3期で見れたらいいなあと思う。