TOKYOTOONより発売されているノベルゲーム「マルコと銀河竜」をプレイした。プレイ時間は大体5~6時間。
あらすじ
銀河中の金銀財宝を求めて駆け回る、地球出身の盗人マルコと銀河竜のアルコが、マルコの母親を探しに地球にやってきて様々な出会いを果たす。概ねこのようなストーリーである。地球内外の敵や味方と戦う中で、母親やその愛、友達などという、ある種の宝の意義について見つめなおす的なアレである。
良かった点
- ほぼ全てのシーンで専用のCGイラストが使われている
ノベルゲームは通常、背景を固定して立ち絵を映し、立ち絵の差分によって物語を進めていく。CGイラストは特別な場面でしか用意されない。しかしこのゲームではほぼ全てがCGイラストで場面が描かれており、公式サイトによるとCG・スチルは1000枚級だそうだ。このゲームのキャラデは一人なので、そのイラストレーターが過労死してないことを祈る。
とにかくCGイラストが多く、また6時間程度で終わる分量なので、これでもかというほどイラストが見れる。イラストの満足感は半端ない。
- カートゥーンアニメーションによる斬新な演出
このゲームが最大の売りにしているのが、このカートゥーンアニメによる演出である。5分程度のやつが8本ぐらいある。アニメを多用したノベルゲームという斬新さがこのゲームの最大の特徴であると言えるだろう。私もこの点に惹かれて購入したクチである。
肝心のアニメの内容は、まあ正直言ってエセカートゥーンといったところである。雰囲気だけで楽しもう。TRIGGERみたいな感じのカートゥーンだと思ってもらえればいい。宇宙パトロールルル子とか。
良くなかった点
- ストーリーの構成や展開が雑
- ギャグが面白くない
このゲームを評価する上では、この2点が最大のポイントになってしまっている。カートゥーンを取り入れているということで、全体的にコメディ調に仕上がっているのだが、その狙いが完全に明後日の方向に向かっている。
本筋の内容、ちょっとしたキャラ同士の掛け合い、ギャグ展開などのそれぞれの展開の流れが、てんでバラバラに感じるのである。話が理解できないわけではないのだが、特に、ギャグの挟み込み方が変だなあというのを強烈に覚えた。ギャグの内容も的外れ感が強くて薄ら寒いし、的外れなノリを事あるごとに出してくるので、滅茶苦茶うんざりした。
正直、このゲームは物語としては面白くなかったと思っている。唯一評価できるのは演出の斬新さぐらいのものである。まあ、おまけ程度のシリアスパートの話のテーマは普通に良かったかな。
100歩譲ってギャグのノリ自体は良いとして、それをどのタイミングで入れるかの構成はもう少し練ってほしかったなあ。思いついた面白いことを手当たり次第やればいいってわけじゃないんだよ。
まとめ
正直に言うと、ストーリーは面白くない。ギャグのノリが明後日に行ってるので、あまり期待しない方がいい。代わりに、豊富なCGイラストやアニメーションを内容を気にせず、目だけで楽しもう。Steamの定価では7,800円だが、目の保養に8,000円弱払うのもどうかと思うので、もし買うのであればセールの時にぜひ買おう。私も2023~2024年の年末年始セールで買ったし。